2024.11.4

10月26日土曜日午後、令和6年度の桜蔭会慰霊祭を行いました。明治41年から受け継がれてきた桜蔭会慰霊祭ですが 近年はなかなか終息を見ないコロナ情勢等を考慮してリモート形式をとり、心をこめながらも簡素に執り行なっておりました。今年は諸情勢も落ち着いたとの判断から、対面式とリモート方式を併行させて行うこととしました。実施にあたり、ご理解とご協力を賜りましたご遺族やご友人の方々、御関係の多くの皆様に深く感謝申し上げる次第です。

昨年の秋以来ご逝去のお知らせを頂きました母校お茶の水女子大学の恩師と会員、全百四十四柱のお名前を令和6年度過去帳に記して、祭壇中央にお飾りいたしました。そして、ご参加くださいました皆様と共にお亡くなりになられた方々をお偲びいたしました。

ご遺族の追憶談は、それぞれのお亡くなりになられたかたがたのお人柄、お仕事ぶりや趣味、学生時代のご様子などを生き生きとお話しいただき、じっと聞き入ったり、時には微笑ましいエピソードに笑いが起こったり、それぞれに困難な時代を駆け抜けた会員のみなさまの在りし日を偲ぶことができました。スクリーンにはそれぞれ幾葉かの素敵なお写真がうつしだされ、ひたむきな、あるいはお幸せそうなお顔が、わたくしたちを見つめていらっしゃると感じられました。

ご逝去された方々が生前、周囲の方々に語っていらしたのは、お茶大で過ごした日々の充実、幸福、そしてそれらがその後の人生の転変の支えになり、形は変わりながらも「みがかずば」のお心でご自分を磨き続けた、ということでした。 あっという間に予定された時間が来てしまいましたが、主催したわたくしどもの胸にも暖かな明かりがぽっと灯されたように思い、ご参加のかたがたに感謝しつつ、閉会となりました。(慰霊祭については、会報3月号にも詳細を掲載いたします。)

桜蔭会 会長 髙﨑みどり