最大・最小問題の視点から 〜微分積分を通して自然の原理を理解する〜
お茶の水女子大学数学科同窓会主催
【講師】城西大学教授 中村 俊子 先生 (H3数 H5院修)
【開催日】 7月26日 (土) 13:30~16:30
7月27日 (日) 13:00~16:00
交流会(自由参加) 16:15~16:45
【会場】 お茶の水女子大学理学部2号館5F 507
【会費】 4,300円(在学生は無料)
★テキストはメール添付にてお送りします。
【申込み先】
Eメール ochamath-summer@mail.zaq.jp
件名は「夏期数学セミナー」
本文は ①数学セミナーへの参加を申し込みます。 ②氏名 ③郵便番号・住所 ④卒年・学科 ⑤職業 ⑥連絡用メールアドレス(2つまで可)を記載
【申込み締切】 7月12日(土)
※今回は対面のみでの開催となります。
※申し込まれた方には、会費の振込先をお知らせします。
※昨年の実施報告は、第6回夏期数学セミナー報告をご覧ください。
【セミナー内容】
世の中には最大値・最小値に関する問題が数多く存在します。例えば、1696年にベルヌーイは「2点間を結ぶさまざまな経路のうち、その経路に沿って粒子が重力だけの影響で降下するときに、最短時間で着地点に到達するものを決定せよ」という、いわゆる最速降下線問題を提起しました。正解はサイクロイド(の一部)であることはよく知られていますが、この問題を発端に変分法の研究が始まったと考えられており、変分法の発展により無限次元の空間における最大・最小問題も扱うことができるようになりました。
また、調和関数はその最大値を定義域の境界上でとるという「最大値原理」は、より一般の偏微分方程式に対し拡張され、一意性や安定性など解の定性的性質の研究に用いられ、偏微分方程式の理論の土台となっています。
最大・最小問題はそれ自体の数学的な面白さのみならず、エネルギー最小化や最適化など他分野への展開という点でも重要です。セミナーでは、「シャボン玉はなぜ丸いのか?」「パラボラアンテナの形状の仕組み」「侵入してきた外来種は繁殖域を拡大させることができるか?」など、身近な最大・最小問題および周辺の話題を紹介します。