概要・公開文書
お茶の水女子大学卒業生、同大学院修了生(旧東京女子高等師範学校までの前身校、ならびに附設教員養成所の卒業生を含む)の同窓会です。
会の目的は、学術、文化、教育等の進展、および女性の社会的活躍に寄与し、
あわせて会員相互の啓発、互助をはかることにあります。
桜蔭会とは
お茶の水女子大学は東京女子師範学校として1875(明治8)年に設立されました。
校舎敷地は、江戸時代の学問所、湯島聖堂(当時男子高等師範学校として使われていた)の西隣に選定されました。そこは桜の木が多く江戸時代から桜の馬場とよびならわされた場所であったことから、桜蔭会の名も生まれたようです。
桜蔭会の創設は1904(明治37)年です。1914(大正3)年社団法人となり、2004年春に百周年の祝賀行事をおこないました。日本全国・海外に30,295人の会員がおります(2024年3月31日現在)。
これまでのおもな事業として次のようなものがあります。
© お茶の水女子大学所蔵資料
© お茶の水女子大学所蔵資料
桜蔭学園の設立
1923(大正12)年の関東大震災後、時代の要望にこたえ、当時の会員の熱意により翌1924年4月桜蔭女学校開校。続いて1926(大正15)年4月23日5年制高等女学校の設置認可を得ました。その後順調な発展をとげて、1951(昭和26)年学校法人桜蔭学園となり、本会から独立しました。
現在も校長、理事は桜蔭会会員のなかから推薦されます。
母校に対する協力
(1)関東大震災後のピアノ寄贈、1931(昭和6)年プール建設、1938(昭和13)年志賀高原通称山小屋建設に際しての寄附、体育振興のための度重なる寄附。
(2)図書館充実のための書籍と寄附金による協力。
(3)1963(昭和38)年大学院修士課程設置に際しての全面的な協力活動。
(4)1970(昭和45)年度開設の理学部附属館山臨海実験所の用地獲得についての地元会員による多年にわたる尽力。
(5)1995(平成7)年から2年間、母校120周年記念募金を実施。その寄附金による大学の事業の一環として、お茶の水女子大学歴史資料室が、桜蔭会館2階に開設。大学の国際交流基金として保留されていた寄附金は、2002(平成14)年度より海外留学生ならびにアジア女性研究者の支援事業にあてられています。
(6)2004(平成16)年桜蔭会百周年を記念して母校に1千万円を寄附しました。
(7)2006(平成18)年度から、毎年度100万円を研究助成金として寄附します。これを母校では「お茶の水女子大学桜蔭会研究奨励賞」として、母校の学部を卒業し引き続き母校の大学院博士前期課程に進学する学生5名に20万円ずつ授与すると決定しました。
母校学生に対する
奨学金の贈呈
1909(明治42)年に始まり現在まで続いている奨学金制度は、現行では毎年3年生4名に桜蔭会奨学金として贈呈しています。財源はすべて会員の寄附金によっています。
また大学と連携し、お茶の水女子大学桜蔭会研究奨励賞を大学院生に授与しています。
桜蔭会国際交流奨励賞は、留学生や若手研究者を対象に授与しています。
桜蔭会館の建設
1961(昭和36)年、当時の会員の寄附金により、鉄筋コンクリート2階建の会館を建設。
会の行事や、各種会合、講座などに利用されてきました。
同窓会コモンズの建設
2019年3月、国際交流留学生プラザにつながるかたちで、桜蔭会と作楽会ほか大学附属学校園の同窓会とともに、各同窓会からの寄附を集結して同窓会コモンズが竣工しました。
桜蔭会事務室と桜蔭会会議室、東京支部はコモンズの3階に移転。また、5同窓会が共同で運営する共用室は4階にあります。会の行事や会議などに3階会議室のほか、4階共用室も利用できます。
また、お茶の水女子大学歴史資料室はプラザ1階に歴史資料館として桜蔭会の資料を含めて新たに開設されました。