2023.2.19

2024年、桜蔭会は、東京高師同窓会茗渓会から独立して「桜蔭会」となってから120周年を迎えます。独立の経緯はこの「会長メッセージ」のバックナンバーにも書きましたので、ご覧くだされば幸いですが、120年前の創成期の大先輩の苦労とめげない心は、その後もずっと継承され、後代の我々を励ましてくれているんだなあ、と感慨深い思いです。そして120周年を迎える2024年には、長い間親しまれてきた桜蔭会館が取り壊されるということもあり、ひとつの節目の年とも思われます。

この前100周年記念誌を発行したのは2006年で、その中の年表には2004年までの出来事が記されており、その最後の年、母校が国立大学法人となったという大きなできごとも記されています。その2004年からの20年間、桜蔭会にとっては、新しくできた国際交流留学生プラザのなかの同窓会コモンズに移転という大きな出来事を体験し、また、東日本大震災や新型コロナ禍など、会員の皆様にも厳しい試練がふりかかってきました。高齢化社会、変わらぬジェンダーギャップ、“ガラスの天井”、そしてICT化・デジタル化の大波も桜蔭会に無縁ではありません。また、桜蔭会自体のありかたも、ずいぶん変わってきていると感じることがあります。

きりのいい150周年まで待たず、今、この20年間の会の出来事や、会員の皆様のさまざまな思いや活動を記録し、その貴重な記憶を後代に伝えたい、と考え、記念誌エッセイを募集することにしたのです。以前には「お茶大卒業後の私の歩み」というテーマをお示ししましたが、それではお茶大卒業生の多様なあり方や考え方が自由に書きにくいのではないか、というご意見もあり、各自が、今、思うこと、書きたいことを書いて、題名をつけるほうが良いのではないかと思い至っております。そのあたりは、どうぞ柔軟にお考えいただければと思います。

例えば、役員から出たアイデアとして、短歌や俳句にその作品の背景などを添えていただくようなエッセイはいかがでしょうか。また、勉強会の成果や研究報告もぜひ伺いたいところです。

120周年記念事業委員会も立ち上がりましたので、今後もエッセイ募集や、そのほかの記念事業についても、随時追加情報をお知らせしていきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

桜蔭会 会長 髙﨑みどり